鎮痛・抗不安作用

ラクトフェリンには痛みを和らげたり、不安を解消したりする効果があることがわかってきています。私たちが痛みを和らげることができるのは、脳内でエンドルフィンなどのモルヒネ様物質が分泌されるからです。これらはオピオイドとも呼ばれており、強い不快感から開放する物質が自然と分泌されています。ラクトフェリンが含まれる母乳を赤ちゃんが飲むと、安心しきった表情ですぐに眠りにつきます。これは満腹になっただけでなく、母乳中にオピオイドが含まれていると考えられています。実際にガゼインの酵素分解物には、オピオイド受容体に結合する物質が確認されており、ラクトフェリンこそが赤ちゃんの快楽物質の役割を果たしているといえるのです。

様々な心の問題への可能性

母乳に含まれるラクトフェリンが、赤ちゃんの心の安定をつくっており、成人に投与しても様々な心の問題を解消できるのではないかと期待されています。高齢者の認知症、うつ病や統合失調症などの精神疾患、てんかんや引きこもりなど、様々な心に関わる病気の改善に役立つと考えられています。鎮痛や抗不安薬に対する研究は始まったばかりで、まだまだ可能性を秘めている可能性があります。鳥取大学のラットを使用した実験では、母親から引き離された子ラットにラクトフェリンを投与したところ、精神が落ち着いたことを確認しています。母乳には子どもの精神安定に繋がるラクトフェリンが含まれ、親子の絆さえも築きあげている可能性があることがわかりました。

痛みを緩和させる作用

ラクトフェリンは鳥取大学の実験で鎮痛作用が確認され、医薬品のモルヒネと兼用するとモルヒネの作用を増強することがわかりました。ラクトフェリンのみを投与すれば薬剤のモルヒネのような副作用は見られず、安全に使える成分としての可能性が考えられています。薬剤のモルヒネを使う場合では、末期がんの痛み対策が予想されます。末期がんで骨に転移した場合は壮絶な痛みだともいわれるため、ラクトフェリンを使用し緩和させる治療への活用が期待されます。または原因がわからない慢性的な痛みにも、ラクトフェリンが使える可能性があります。ラクトフェリンなら食品やサプリメントとしても販売されており、痛みを感じる本人自らが手に入れ使用することができます。